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JUMP大好き!アラフォー仕事人のブログ

ジャニオタ、宝塚の人材育成に学ぶ

こんばんは! 今日は元タカラジェンヌで今は企業研修等の講師をされている方のお話を聞いてきました。タイトルは「宝塚歌劇団の人材育成」。対象顧客は中小企業の経営者。私は経営者ですが正直、宝塚式の教育法がうちの会社に合うとは思えません。でも元タカラジェンヌの生の声が聴けるということでオタク的興味があり、参加してきました。

なぜ私はヅカにハマらないのか

実は長年、疑問だったんですよね。なぜ私はヅカにハマらないのか、が。

私は子供の頃からベルサイユのばらが大好きで今でもたまに読みかえしますし家族には「私が死んだらこのマンガは棺桶に入れてくれ」と頼んでいます。また中3~大1くらいまでヴィジュアル系バンギャだった時期があって(LUNA SEAやL'arc-en-Cielのインディーズ時代)、その頃のオタ友といまだに何人かつながっている中で現在2人がヅカオタです。

そんなあと一歩でいつでもヅカオタになれる環境にいるにも関わらず、また大阪といういつでも劇場に行ける地域に住んでいるにも関わらず、一向にハマる気配がない。これいかに? そんな長年の疑問への答えもしくはヒントが見つかるかも、という期待もありました。

“人材教育から考える”ヅカとジャニの共通点/相違点

芸能文化としてヅカとジャニの比較は今まで散々語られてきていると思います。なので私は今回、今日聞いてきたことをベースにに現役経営者の視点人材教育から考えるヅカとジャニの共通点/相違点を考えてみたいと思います。

まずタカラジェンヌという看板を堂々とひっさげて講師活動をしている人がいる、ということがジャニとは違いますよね。今日の会場は人気講師が来るときはマックス320人入る会場なのですが、今日の客数は120人ほどでした。会の趣旨的に対象者は中小企業の経営者なのですが2割くらい明らかにヅカオタ層とわかる人たちがいました。

もしこれが元ジャニーズジュニアがジャニーズの人材教育を語る、というタイトルの講演をするとしたら、その辞めジュがどんな無名でもオタは絶対に探し当てて会場を埋めると思うんです。なので元タカラジェンヌの研修講師というのは多分他にもいらっしゃって、そんなに珍しくないのだろうな、という印象を受けました。

まず、対数が違いますもんね。宝塚音楽学校の卒業生総数は約4000人だそうです。ジャニーズに一瞬でも所属した人たちの総数ってどこかに出てるんですかね? おそらくこの3分の1くらいではないかと私は思います。

そして入学基準の違い。宝塚音楽学校には入学試験があるのに対し、ジャニーズはいまだにジャニーさんの目にとまるかどうか。ぜんぜん違いますね。

話の内容から感じた違いでいうと、音楽学校に入学した瞬間から受け継がれた厳格な規則があって入学したからには絶対にそれに従わねばならない、というところ。理解できないくてもいい。まず型をたたきこむ。心はいずれついてくる、そういう考え方だそうです。これもジャニーズとは違いますね。ジャニーズは常に本番があってレッスンとはその本番の練習のこと。ついて来れない子は脱落していくというシステム。ジャニーズに入ったからには絶対に守らなければならない規則、というのは特にないと思います。

そんな中で思わぬ共通点もありました! 宝塚音楽学校は予科生(1年生)と本科生(2年生)で構成されているのですが、予科生は1年間同じ場所、例えば舞台の下手なら舞台の下手だけを毎日毎日徹底的に掃除をするのだそうです。そして本科生に上がると同じ場所を次の予科生が1年間毎日掃除し、本科生はそれを1年間1対1で徹底的に指導するのだそうです。

これってちょっとシンメと似てません? ジャニーズの伝説のシンメって1学年差が多いじゃないですか。キンキ、剛健、仁亀、そして我らがやぶひか。きっと1年間とことん一緒に過ごした絆ってずっと続くんだろうな…萌え

そう。結論から言うと萌えたのはここだけでした(笑)。

決定的に違うのは

今回、すごくよくわかったことはそもそもの目的が違うということです。宝塚歌劇団は何のためにあるかというと阪急を儲けさせるためにあるんですよね。だから彼女たちの使命は会社のお役に立つことなんです。

一方ジャニーズは例えジュニアであれそれぞれ何のために自分がアイドルをしているのか自分なりの答えをもっています。ここが決定的に違う。

今回実は冒頭で数年前のスマスマの映像が流れ、宝塚歌劇団宙組と一緒に踊るスマップがそこにいて最初にそれを見せる意味が説明されました。宝塚のダンスは一糸乱れぬ揃ったダンス。スマップのダンスはそれぞれの個性を活かしたダンス、その違いを見てほしい、とのことでした。

大変違いがよくわかる比較でございました。(しかし公の場でジャニのテレビ映像を流すのは大丈夫なんですかね?とちょっと心配…)

私がヅカにハマらない理由

そしてここまで考えてようやくわかりました。私がヅカにはまらない理由が。それは本当のトップはトップスターではなく阪急のおっさん連中(経営陣)ということが透けて見えるからなんでしょう。タカラジェンヌはあくまでも小林一三(阪急の創業者)が目指した理想の乙女像だということです。

私はジャニーさんが求める理想の少年像には共感できるが、おっさんの女の好みになど興味はない、ということ。そういうことだったんです。

最後に今日、セミナーの最後に講師の方は10分ほどの動画を流されました。それは特攻隊で亡くなった方の手紙を紹介する動画でした。そのチョイスが特攻隊で亡くなった方の奥さんと子供がその方の負担にならないように先に自殺した例であったり、亡くなった方のお兄さんが後追い自決をされた事例ばかりだったんです。

同じ特攻を扱うにしてもジャニーズが扱うとしたら、この前の24時間テレビの薮くんのチャリT笑顔マークのパートナー楓子さんであるとか、岡田くんの永遠のゼロであるとか、特攻で愛する人が亡くなってもそれでもその人のためにも生き続ける人を選びますよね。

ここが本当にわかりやすい違いでした。かたや信じるもののためなら命などいつでも捨てるという考え方。これは会社のためなら死ね、という考えに通じます。かたや絶対に命だけは守らなければならない。なにがあろうとも生きる、その姿こそ美しい、という考え方。私はいうまでもなく後者の考え方で経営をしています。

今回の話を通して聴いてみて確実にいえるのはこの人材教育法は大卒には通用しませんね。ある程度自分の考えが出来上がってから社会に出てきた子たちに今更まず型を覚えろ!心はついてくる!では即効ウツになって辞めてしまいます。その子たち一人ひとりの考えを尊重するやり方をさぐっていかないと。

まとめ

今回、すごく思ったのが辞めジュよ!誰か講師業をはじめないかね!?ということ。これだけバラエティ豊かな人材が揃っているジャニーズジュニア。中には本当に頭が良くてジャニーズで学んだことをビジネスに活かす、みたいなテーマで話せる人もそろそろ出てきてもええんちゃう? そんなセミナーがあったら絶対行くのに。

とまぁいろいろ書いてきましたが、結論、私はジャニが好き!! ジャニオタ万歳!!

ここまで言い切っておいて、1年後に大劇場で出待ちしてたらどうするよ、私(笑)。そのときはまた切々とそこに至った経緯を文にしたためますね。

最後までお読みいただきありがとうございます。